中東・ヨーロッパを中心に拡大する致死率高めの感染症『MERS』の現状について

マスク
The following two tabs change content below.
gorian91
希少難病ブロガー自身の難病から体力的な限界を感じ、時間を自由に活用できるフリーランスの道へ。2016年から法人化。難病当事者の雇われない生き方・働き方を追求しています。
マスク

先日、感染者を乗せた航空機が除染をしなかったとのニュースが話題になりました。

重い肺炎などを引き起こす中東呼吸器症候群(MERS=マーズ)の感染者が搭乗した旅客機が、消毒されないまま、名古屋市近くの中部国際空港までフライトしていたことが分かった。感染の確認が遅れたことが原因。

MERS患者が搭乗したアシアナ機、消毒しないまま名古屋までフライト – HUFFINGTON POSTより引用

海外では既に多くの感染者を出している危険なウイルスにも関わらず、ほとんど報道されていないんですよね。結局どうなの?危険なの?と、わからない人も多いと思うので、現在わかっている情報をざっと調べてみました。

中東・ヨーロッパを中心に拡大する感染症『MERS』

先日の旅客機のニュースを受けて話題になりましたが、実は、2012年9月から中東を中心に患者の発生が報告されており、厚生労働省のページにおいて、既にMERSウイルスについての解説ページが立ち上がっています。

中東呼吸器症候群(MERS)に関するQ&A – 厚生労働省

MERSウイルスは、2003年に世界で猛威をふるったSARSに似たコロナウイルスのことで、MERSウイルスに感染すると、発熱、せき、息切れ、場合によっては、下痢などの症状を伴います。

人によって感染しても症状が出ていない方もいるようですが、高齢者や、免疫力が低下している糖尿病、癌、肺疾患などの患者は、重症化する傾向があることがわかっています。

致死率は3割〜4割と非常に高い

WHOが発表したMERSの資料によると、2015年5月30日の時点で、1149人の感染が確認されており、そのうち、431人死亡が確認されています。(死亡率は約36%)

SARS発症者の死亡率が約9%であったことを考えると、非常に高い数値であることがわかります。そして、ウイルス性疾患であるため、抗生物質が効かないので、対症療法が基本となります。

2013年から2015年の2年の間に、急激に増加しています。メディアの報道も少ないため、日本ではあまり情報が出まわっていませんが、死亡率が高いため、決して楽観視できる数値ではありません。

治療方法・感染方法・感染防止方法、宿主がわかっていない

このMERSウイルスは、まだ、多くのことが謎につつまれています。中でも、感染方法、宿主が明らかになっていないことは、特に危険なポイントではないでしょうか。

感染経路について、現段階でわかっていることは、人から人への空気感染例はなく、飛沫感染する可能性が高いこと。医療関係者への感染、感染者の身近に長時間いた人への感染例が報告されています。

親戚のウイルスにあたるSARSでも、医療従事者、家族、見舞客への感染が多かったこともあるので、このあたりの情報は、頭に入れておく必要があります。

もう一つは、これまでの感染症例の中で、ラクダやヤギと頻繁に接触していた方がいたことから、ラクダやヤギなどが感染源として疑われているちうこと。

そのため、ラクダはもちろんのこと、動物と関わることが多い人たちは、感染を予防するために、動物に触れたあとは、手洗いをするなどの衛生対策が必要となります。

旅行・渡航には厳重な注意が必要

中東やヨーロッパを中心に感染が拡大していることから、旅行で海外に行くことは極力控えた方が良いでしょう。特に、隣の国である韓国での感染者が多いので、韓国への安易な旅行は控えておいた方が無難です。

濃厚接触感染により感染の可能性が高いため、例えば、渡航中の旅客機の中で、前後左右2〜3席以内の範囲に感染者がいれば、感染してしまう可能性が高いということ。

感染者の中でも、重症化しているのは、高齢者、糖尿病、癌、肺疾患の方なので、絶対に感染する!というわけではありませんが、感染経路や予防方法が明確になるまでは、海外旅行などは控えた方が良いでしょう。

ほんと、改めて思うことは、日本の報道機関は脳天気ということ。WHOのページを見てみると、既にかなりの資料が出回っています。私も報道が出るまで全然知らなかったので、あらためて、自分でアンテナを張って情報を集めることが大切だと思い知りました。

 

※現在感染が確認されている国一覧

サウジアラビア、UAE、カタール、オーマン、ヨルダン、クウェート、イエメン、レバノン、イラン、アメリカ、イギリス、フランス、イタリア、オランダ、ギリシャ、チュニジア、エジプト、アルジェリア、マレーシア、フィリピン

 

出典資料/引用一覧

[cc id=3174]