難病の壮絶な闘病記録がコミカルで軽快に描かれた漫画「ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!」が面白い!

ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!
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gorian91
希少難病ブロガー自身の難病から体力的な限界を感じ、時間を自由に活用できるフリーランスの道へ。2016年から法人化。難病当事者の雇われない生き方・働き方を追求しています。

こんにちは、Gorian91(@gorian91)です。

帰りの電車でこんな漫画を読みました。

難病のギラン・バレー症候群をテーマにした漫画で、実際に病気を経験された筆者の体験を元に描かれています。

漫画として面白いのはもちろんなのですが、僕と病気は違えど、同じ難病で共感できることが多くて面白かったのでご紹介しようと思います。

ギラン・バレー症候群とは?

ギラン・バレー症候群(ギラン・バレーしょうこうぐん、英: Guillain-Barré syndrome)は、急性・多発性の根神経炎の一つで、主に筋肉を動かす運動神経が障害され、四肢に力が入らなくなる病気である。重症の場合、中枢神経障害性の呼吸不全を来し、この場合には一時的に気管切開や人工呼吸器を要するが、予後はそれほど悪くない。日本では特定疾患に認定された指定難病である。

ギラン・バレー症候群 – Wikipediaより引用

ギラン・バレー症候群は、日本では特定疾患に認定された難病で、年間10万人に1人〜2人の割合で発症するとされています。

この病気は人口10万人当たり年間1~2人が発症すると推定されていて、欧米では脱髄型、日本を含むアジアでは軸索障害型が多いと言われています。子供からお年寄りまで、どの年齢層の方でもかかることがありますが、平均発症年齢は39歳で、男性の患者さんの方がやや多いことが知られています。

慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイトより引用

これだけ読むと、そんな大変な病気でもないのかなと思ってしまいますが、実際は、運動神経の障害だけでなく、感覚障害、自律神経の障害などが起こって様々な症状が次から次へと出てくるそう。

この漫画を読む限り次から次へと出てくる症状はまるで地獄。

特に、作中で描かれていて一番恐ろしいと思ったのは、神経因性疼痛(しんけいいんせいとうつう)が高頻度に見られるということ。

神経因性疼痛というのは、普段は全く痛みを感じないようなわずかな刺激(例えば、肌に手が触れるなど)で強烈な痛みを感じるという症状だそうで、病気を経験された筆者いわく「全身を切り裂かれ、ねじられ、骨から身を剥がれ、爪は剥がれ、内蔵はちぎれ、という症状が24時間営業で続く」そうです。

いやはや、聞いただけで恐ろしいです。

症状は一度ピークをすぎれば改善が見られるそうですが、一部重症の患者さんは障害が残ったり亡くなったりする方もいるようです。

ギラン・バレーの壮絶な闘病記録が、コミカルに面白おかしく描かれている

ふんばれ、がんばれ、ギランバレー! (モーニングコミックス)

様々な症状が次から次へと襲ってくるギラン・バレー症候群ですが、そんな壮絶な闘病記録をコミカルかつ軽快に描いているのが、こちらの漫画「ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!」です。

重いテーマで、壮絶な体験が描かれているんですが、個性的なキャラクターが軽快なテンポで話を進めていくので、読んでいて気持ち良く、また、読んだ後には、不思議と前向きな気持ちが残りました。

病気になってできなくなったことはたくさんあるけれど、それによって得られたこともたくさんある。

闘病体験を通して、筆者が本当に大事なものに気づき、現実を受け入れながら1日1日を生きていく様は、生きることそのものでした。

人生で辛いと思うときがあったら、この一冊を手にとってみたら、元気をもらえるかもしれません。

もし、病気にならなかったら・・・

「もし、病気にならなかったら、どんな人生だったのか。」

重大な病気にかかった人なら、一度は考えたことのある問いではないでしょうか。

この漫画の作者さんは、「何回考えても、今よりくだらない人間だったろうと思う」「絵もこんなに描かなかったはずだ」と書いていました。

僕も全く同じことを考えたことがあって、共感しかありませんでした。僕はベッカー型の筋ジストロフィーじゃなかったらクズ野郎になっていたでしょうし、ブログもこんなに書いていなかったはずです。

参考:もしも私が、筋ジストロフィーじゃなかったら、女たらしでどうしようもない、ろくでなしのクソ野郎なっていたかもしれない (※noteの記事に飛びます)

病気は辛いし大変なもので、なければないに越したことはないけれど、病気だからこそ、得られるものもある。

一度病気になってしまったら、受け入れて前に進むしかない。いや、受けいられなくても、死なない限り、1日1時間1分1秒と、少しずつでも前に進むしかないんよね。

「”前向き”は無自覚なものなので、無理して前向きにならなくてもいい」

「後ろ向きでも後ろ歩きで進んでいれば、あるときふと前を向いたときに、きっと前進している」

ふんばれ、がんばれ、ギランバレー! – 153ページより引用

無理して前向きにならなくても、生きてさえいればなんとかなる。

僕も前向きだとかポジティブだとか言われることがありますが、全くそんな自覚はなく、毎日できることを積み重ねているだけにすぎません。

生きていれば色んなことがあるのは当たり前。しんどいことがあったら目を背けたくなることもあるし、時には逃げ出す勇気も必要だと思います。

でも、後ろ向きでも、毎日生きていれば、1日1日進んでいて、ふと前を向くと前進していることに気づくときがくる。

作中に出てくるこの2つのセリフに、作者さんが伝えたいメッセージが集約されていると思いました。

まとめ

病気は違えど、難病という共通点から興味を持って読んでみたのですが、笑いあり、涙ありで、読み応えがあって面白かったです。

お涙頂戴的な漫画ではありませんし、病気についての理解も深まるので、難病に感心のある方はもちろん、生きることに疲れてしまった人、元気をもらいたい人にはおすすめなんで、ぜひ読んでみてください。

作中でも書かれている通り、病気やケガは比べるものでもないのですが、この漫画を読むと、ギラン・バレー症候群よりもベッカー型の筋ジストロフィーで良かったなぁと思ってしまいました。

もちろん、漫画的な表現で多少誇張している部分はあるのかもしれませんが、痛みを伴う症状のある病気はやっぱ大変ですよね。。

僕の場合、筋力が低下することで、できないことは増えてくるけど、無理をしない限り痛みを伴う症状はないし、症状が軽度なうちは特に不便なく暮らせるので、全然楽だと思いました。

ともあれ、明日死んでも後悔しないように、1日1日を丁寧に生きていこうと思ったのでした。