まだ歩けるのに電動車椅子を激しく乗り回すデニール・ヤングに、恐怖との向き合い方を学んだ

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gorian91
希少難病ブロガー自身の難病から体力的な限界を感じ、時間を自由に活用できるフリーランスの道へ。2016年から法人化。難病当事者の雇われない生き方・働き方を追求しています。

こんにちは、Gorian91(@gorian91)です。

先日、久しぶりに遠出をしてきたんですが、筋力が弱って歩く速度が遅くなっているせいか、後ろを歩く人にどんどん抜かれ、常に後ろの人に追われているような感覚に襲われて1日中ずっと落ち着きませんでした。

いよいよ歩けなくなる日が近いと痛感しました。

そんなわけで、最近は歩けなくなったときのことを考える時間が増えてきました。

考えても考えても恐怖が膨れ上がっていくだけで精神的に疲れるけど、どうも頭から離れない。

そんなときに、宇宙兄弟のデニール・ヤングをふと思い出しました。

まだ歩けるのに電動車椅子をぶっとばして走るデニール・ヤング

宇宙兄弟(13) (モーニングコミックス)

歯抜けのじいさん(左)がデニール・ヤング

『宇宙兄弟』に出てくるNASA職員で歯抜けのパイロット教官デニール・ヤング。

主人公のムッタ(イラスト右)が宇宙飛行士になるまでのトレーニング過程で、ジェット機の操縦を教えるパイロット教官として登場。

ものすごいスピードで電動車椅子を乗り回す彼は、杖をついたら歩けることが判明します。

なんで歩けるのに電動車椅子を乗り回しているのか。

一見するとふざけているようにしか見えませんが、それには理由がありました。

どうやらデニール・ヤングのおじいさんも親父さんも脚が悪いらしく、遺伝で自分もそうなることがわかっているため、将来歩けなくなったときのために、杖もバギーもバッチリ訓練しておく作戦らしい。

将来の自分の姿がわかっているからこそ、そのための準備として、杖を使ったり電動車椅子に乗っているわけですね。

歩けなくなってから車椅子に乗るってのは普通だと思うけど、まだ歩けるのに車椅子に乗るって人なかなかいないですよね。歩けるうちに車椅子買ったら助成金出ないしw

前もって準備しておくことで、歩けなくなってからの可能性が広がる

僕は数年先のことをグダグダ考えてひとりで嫌な気持ちになっていましたが、このデニール・ヤングを見て、僕は先のことを考えて怖がることがアホくさくなりました。

あと何年歩けるかはわからないけど、別に今すぐ歩けなくなるわけじゃない。

今は自由に歩き回れる足がある。

できることはたくさんある。

歩けなくなってから後悔しないように、今できることやるべきなんだと思った。

怖い怖いと怯えていても時間はどんどん迫ってくるだけだし、意味もなく精神的に疲れて嫌になるなんてバカバカしい。

そんな風に思えてくる。

 

先を見据えて今できることは何かを考え行動して備えておく。デニール・ヤングみたいに、先に杖を使って電動車椅子に慣れておくのも悪くない。

そうすることによって、もしかしたら、歩けなくなった時に車椅子に慣れる時間を別のことに費やすことができるし、この先の可能性が少しでも広がるかもしれない。

僕はできないことが増えることに対して恐怖を感じていた

僕はきっと、歩けなくなることで、できないことが増えることに恐怖を感じていたのだと思う。

進行性の筋疾患である僕は、今は当たり前のようにできることでも、1年先、2年先になったらできるかどうかわからない。

わかるはずのない未来を考えても、精神的に消耗して気が滅入るだけ。

そんなことを考える暇があるのなら、将来のために何ができるのかを考えて、今すぐにでも行動すべきなんだよね。

結局のところ、今できることを、ひとつひとつ積み重ねてやることでしか、恐怖を受け入れて前に進むことはできないのかもしれません。

まだ全然歩けるのに、電動車椅子をすっ飛ばして走り回るデニール・ヤングを見てそんなことをふと考えていました。