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「沈黙のWebマーケティング」松尾茂起(著)- Web担当者必読のハードボイルド系実用書

ボーン片桐 エンタメ

こんにちは、Gorian91(@gorian91)です。

Web界隈の方々の中で話題となっている「沈黙のWebマーケティング」。この本が、めちゃめちゃ良書で、WEB担当者必見、いや、むしろコンテンツ作りに携わる方は、絶対に読んでおくべき内容だったのでご紹介します。

京都で噂のWeb制作・マーケティングチーム「ウェブライダー」

本書は、京都で圧倒的な実績をあげている「ウェブライダー」の松尾さんが執筆されています。「ウェブライダー」は、自社コンテンツやコンテンツのプロデュースをしている会社(今は他にも色々されています)で、どのコンテンツもユーザーに突き刺さるようなものばかりです。

WEBに少しでも関心のある方であれば、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

悪質なSEO業者に騙されたオーダー家具メーカー「マツオカ」

WEBマーケティングをストーリー仕立てで学んでいくという本書。オーダー家具メーカー「マツオカ」が、悪質なSEO業者に騙され、Googleからペナルティをくらって、自社ページがランク外に吹き飛んだところから話は始まります。

業者の手口は、ペイドリンクによるブラックハットでランクを上げるという、悪質なもの。

途方にくれる「マツオカ」のWEB担当、松岡めぐみの元に現れた上半身ハダカの上に黒ジャケットという、超ハードボイルドな風貌の男。彼の名は「ボーン・片桐」。本書は、この謎の男ボーン・片桐と松岡めぐみを中心に物語は進んでいく。

最強のセキュリティ。それは「物理的に重くすること」

話をひと通り効いた後、早速作業にとりかかるボーン・片桐。ボーンの足元に置かれたアタッシュケースを運ぼうとする松岡めぐみ。しかし、動かない。なんと重さ50kg。そう。最強のセキュリティとは、ノートPCを”物理的に重くすること”なのだ。

なるほど、、というか、なんやねんその設定!と思いつつも、たしかにそうなのか?と、納得したようなしていないような、疑問が残りつつも物語は進みます。ちなみに後半、アタッシュケースの中身が明らかになります。

「カッコイイサイト」と「売れるサイト」Webデザインの本質は「言葉」

そしてボーン・片桐は、質の悪いリンクを洗い出し、Googleのペナルティを無事に解除することに成功。物語は進み、次に「マツオカ」のWEBサイトの改善に乗り出す。

まず手始めに「マツオカ」のサイトをデザインした男は、自社の製品を使ったことがないという。当然、自社製品の魅力がわからない男に「売れるサイト」などデザインできるわけもなく、ボーン・片桐に、ケチョンケチョンに否定される。

しかし、実際にオーダー家具を購入し、自分が消費者となることによって、売れるサイトを作るには、「購入時に疑問を解決すること」「不安を解消すること」が大切であると気づく。

ボーン・片桐は口数は少ないものの、

「言葉は文章になり、”ストーリー”を紡ぐ。」
「言葉をデザインできないWebデザイナーは、Webデザイナーではない」
「ストーリーは現場に眠っている」

といった具合に、本質を突いた発言ばかりで、口数が少ない割にものすごい存在を放つ。そして各章ごとには、コンテンツの作り方や重要なポイントが丁寧に書かれていてそれもまた勉強になります。

迫り来るガイルマーケティングの魔の手!比較サイトに打ち勝つ突破口は!?

徐々に検索ランクが上がり、売上を伸ばしていく「マツオカ」。しかし、悪質な業者「ガイルマーケティングの魔の手が迫ります。それは、「比較サイト」。

当然この比較サイトも、ブラックハットによる上位表示を狙った悪質なものではあるが、検索上位に並んでいる。しかも、マツオカのサイトは当然サイトには載せてもらえない。ブラックハットで上位表示させているため、時間が経てばランクは落ちていくだろうが時間がかかる。

解決の突破口は、SWOT分析。状況を逆手に取ってブランド価値アップ!

こんなときでもボーン片桐は冷静さを失わない。SWOT分析によって、強みや弱みを把握し、どう攻めるか?を、戦略的に検討していく。

その戦略とは、「比較サイトへの掲載を断り続けている知る人ぞ知るオーダー家具店」をコンセプトとし、比較サイトのからくりを説明するというもの。

実際に、WEBを運用しているとわかるが、業種によっては、比較サイトがSEOで圧倒的に強く、なかなか上位表示できないということはよくある話。自社のサービスの位置づけやブランドによって戦略は変わってくるのだろうが、見せ方次第で弱みを強みに変えることができるのだ。

「おもしろコンテンツ」はハードルが高い?

ガイルマーケティングの魔の手を逆手にとって難を逃れた「マツオカ」。次のステップでは、シェアされるコンテンツとは何なのか?リンクを集めるためには、どのようなコンテンツを用意していけば良いのか?コンテンツの本質に迫っていきます。

一般的にシェアされやすい傾向にあるおもしろコンテンツ。シェアされるコンテンツを作るべく盛り上がる「マツオカ」のメンバー。しかし、「目の肥えたユーザーは、ちょっとやそっとの面白いコンテンツではクチコミしない。」とボーン片桐は語ります。

おもしろコンテンツを作れるような才能がある人は良いが、センスがない人が作ればシェアされるどころか、残念な結果になることが多い。そこで大切なことは、「interest」なコンテンツ。「コミュニケーションのきっかけとなるコンテンツ」だ。

ただ有益な情報を発信していればシェアしてくれる、というのは甘い考えで、シェアした結果、どのようなコミュニケーションが生まれるのか、を想像することが大事であると彼は語ります。全くもってその通りだ。。でも、これを本当に実践できているサイトってかなり少ないですよね。

どんなに素晴らしいコンテンツも、露出しなければ意味が無い

ボーン片桐のアドバイスのもと、良質なコンテンツを作ることに成功するも、全くシェアされない。その原因は、「露出経路」がないこと。どんなに良質のコンテンツを作ったところで、見てもらえなければ、宝の持ち腐れ状態で全く意味がありません。そこで「マツオカ」はソーシャルメディアに手をつけることになります。

多くのTwitterユーザーは「絡んでいいかわからない雰囲気」を醸しだしている?

露出経路を作るためにTwitterでコミュニケーションを加速させる方法は、「自分から相手に絡んでいくこと」であるとボーン片桐は語ります。

以前、私も、ホリエモンこと堀江貴文さんの「我が闘争」の感想を書いて堀江さんに送ったところ、リツイートして頂いて、そこからズドーンとアクセスが伸びたことがありました。ユーザーに積極的に絡んでいくことこそが、記事の拡散につながったりするものなんですね。

結構、Twitterで愚痴を言っている人を見かけますが、愚痴なんて自分がスッキリするために吐き出すものであって、人を不快にさせるばかりですし、そんなつぶやきが人を集めることなんてできるはずもありません。

このように、積極的にユーザーに絡んでいき、情報の露出経路をどんどんと作っていくことが大切なのですね。ちなみに本書にもTwitterの運用について詳しく書かれていました。

徐々に追い詰められるガイルマーケティング。そして明らかになるボーン・片桐の過去とは!?

ソーシャルメディアの運用も軌道に乗り、WEB業界で有名なメディアから取材の依頼が「マツオカ」へ。そんな中、ボーン・片桐は、最後のアドバイス「取材は受けるな。その答えは自分で探せ。」と意味深な言葉を残す。結局結論が出ないまま朝を迎えた「マツオカ」のメンバーたち。

そして、翌朝答えを聞きに来たボーン・片桐に一通のメッセージが。

「ボーン・片桐へ。マツオカメグミはあずかった。返してほしければ、明日の24時、港区の第三倉庫まで一人で来い。警察には知らせるな。メグミの命は保証しない」

物語はついに佳境へ。ガイルマーケティングの魔の手によって、松岡めぐみが攫われたのだ。果たして松岡めぐみの運命は。ボーン片桐とは一体何者なのか。この続きは是非本書で読んでほしい。

ということで、沈黙のWebマーケティングが面白すぎて、勢いあまってレビューを詳しく書きすぎてしまいました。

SEOの悪質業者の手口に始まり、サイトのデザイン改善、そして、ユーザーが求める本当の情報とは何なのか。「売れるサイト」を作るために必要なエッセンスが詰め込まれています。

売れるサイトがでいないとお悩みの企業の方はもちろんのこと、企業のWEB担当の方、ブログを書いているけどアクセスが増えなくて悩んでいる、そんな皆さんに是非読んでもらいたい一冊です。

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