世界でも症例の少ない希少難病は、ときに好奇な視線の的になることがあります。
ちょうど昨日、ある病気について調べているときに、希少難病について取り上げている記事を発見したのですが、その内容がまさに好奇の目線の的にするかのような取り上げ方で、腹が立ったのでご紹介しようと思います。
希少難病を広く知ってもらうことは大事だけど、「怖いもの見たさ」を刺激するやり方はモラルがない
希少難病について知ってもらうために、メディアが取材をして希少難病について取り上げてくれるのは良いことだと思うのですが、どんな取り上げ方をしても良いのかっていうと、そうじゃないと思うんですよね。
特に、「怖いもの見たさ」を刺激するやり方は即刻やべるべきです。
希少難病について知ってもらうために、メディアが病気について取材をして記事にするのは良いことだと思うんですが、「世の中にはこんなに恐ろしくて奇妙な病気がある」と希少難病のことを好奇の目線で取りあげるのはどうかと思う。その病気で苦しんでる人がいることをわかってやってるんだろうか。
— ショウゴ (@gorian91) 2016年10月21日
例えば、「奇病」というワードで検索してみるとわかりますが、人の好奇心を刺激するような症例の少ない病気の記事がわんさか出てきます。
「〜変わった症状の奇病、難病30選」とか人の好奇心を刺激しようとしてる風にしか見えません。
希少な疾患だからこそ、病気について広く知ってもらうことは大事かもしれないけど、こういう好奇心を刺激するような取り上げ方はどうなんでしょう。
記事をよく見てみると、カテゴリーはオカルトになってるんですよね・・・。
きっと記事を書いた人にとっては、こうした世にも珍しい病気はオカルトなのかもしれませんが、病気の当事者からすると、自分の体で起こっている事実なんです。
こういう記事を書く人は、病気の当事者の気持ちを考えたことがあるのかな。
いや、考えたことがあるなら、こんな記事を書けるはずがない。
こういう記事の取り上げ方は、正直、病気の当事者を不快な思いにさせるだけなので、絶対にやるべきではないと思います。
希少難病は見世物じゃない
どれだけ珍しい病気だろうが、その病気になった人が世界に少なくとも1人はいるわけで、治療法がなく苦しんでいるわけです。
そういう方の手助けとなるように、きっちりと病気について取材をして広く発信してくれるならまだしも、まともな取材すらせずに、ただ単にこんな珍しい病気があるよと記事をまとめて、ページビューを稼ぎ小銭を稼ごうとする人のことが理解できない。
世界には想像を絶するような病気は確かにあるけれども、好奇の目線で取り上げて書くのはモラルがないとしか言いようがありません。
希少難病は見世物じゃないんですよ。
サポートをする気がないなら、ジロジロ見るな
好奇の目線は、向けられる側からすると、気持ちいいものではありません。
例えば、僕は筋ジストロフィーという難病で、筋力が弱く歩くのも大変なので、何もないところで転ぶことがあります。
僕にとってはたまに起こる日常的なことですが、街中でしかも何もないところで転ぶのは珍しいようで、やたらとジロジロ見てくる人がいます。
これがすごく気持ち悪い。
歩いてるときに前で突然転んで危険だから避けるために見るのはわかるんですけど、ジロジロ見る必要ってないですよね。
ジロジロと見てる暇があるんだったら、立ち上がるのを手伝って欲しい。
転んだ拍子にぶちまけた荷物のひとつを拾う手伝いをしてくれても良いんじゃないかと思うんですが、そうやってジロジロと見る人に限って遠くからこちらを見ているだけで、手を差し伸べてくれません。
手伝う気がないのなら、ジロジロと見ずにさっさと立ち去ってもらいたいものです。
なんでジロジロと見てくるんだろう・・・ほんと謎です。
まとめ
病気について調べていたときに病気のことを物珍しい好奇な目線で取り上げた記事がわんさかあるのを発見して、腹が立ったので思っていることを書いてみました。
希少難病の当事者の皆さんはどう思いますか?